地域団体「ママ育プロジェクト」(山崎三千代代表)が主催する「社会へつながる子育てを考える会」は12日、諏訪市総合福祉センターで開いた。教育機関の関係者を迎えてパネル討論や意見交換を展開。株式会社アイキューブの矢﨑勇人社長もゲスト出演し、熱い想いを語った。
同イベントは山崎代表が根底に持つ「子育ては地域で、学校や塾や保護者らが一体となってみんなで考えなければいけない」という想いから、「母親たちが社会とつながって教育について語り、考えられる場がほしい」と企画。矢﨑社長ほか、諏訪清陵高校・付属中学校校長の石城正志さん、社会教育長野県会長の小池玲子さん、主催プロジェクト理事の有賀ゆかりさんがパネリストとして参加した。母親層だけでなく幅広い世代が、語られるメッセージなどに聞き入っていた。
イベントでは「子どもたちが社会に出た時に必要なもの」などをテーマに意見が出され、石城さんは、子どもたちが社会に出るのに必要な能力をつけるために「大人が子どもに多様な体験をさせてあげることが大切」とし、自分の力で考え、行動する重要性を訴えた。また有賀さんは学力について「将来役に立つものを引き寄せる道具」と表現。小池さんは故郷に戻ってきて活躍してもらえることに期待し、そのための地域ぐるみの子育てを求めた。
矢﨑社長は、「子どもたちに目標とか目指すものを持ってもらうことは普遍的に必要」とし、「子どもたちの意欲というものはこれからは失われやすいのではないか。より強く意識し、向上させていくべき」と話した。
「想定していたより活況となってうれしかった。また企画してほしいという声もいただけました」と、主催側は今回の手ごたえを感じているようだった。
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山崎代表は「高校や大学合格をゴールと考える保護者さんは多い。そうではなく、それ以降も地域や社会とつながり続けることが、そのままその先も教育としてつながっているということを広く発信していきたい」と語ってくださいました。こうした関係者が膝を交えるイベントは初の試みだったとし、今後も自分たちの活動と、私たちアイキューブが展開していく地域と関わりとの連携の可能性に期待されていました。
☆写真は<左>討論で語る矢﨑社長、<右>催しを報じる新聞紙面(長野日報7月14日付)